見えない落とし穴:床下の湿気被害
浴室:タイル張り浴槽
見えない亀裂が土台を腐らせる?!
浴室のタイルは、築5〜10年で見えない亀裂が入るもの。そこから水が漏れると、土台や柱が湿気を含み、シロアリや腐食などの被害を招くことになります。さらに悪化すると柱が下がり、建物が傾くこともあります。
フローリング床:強度低下
ブヨブヨの原因は床下の湿気だった!!
写真は築30年の住宅。合板の床板がところどころ剥がれて波打ち、歩くとグニャリとします。床板を剥がしてみたところ、原因は床下の湿気だと分かりました。しかも、土台の上に渡すはずの大引(おおびき)も入っていないという手抜き工事が露見しました。
■床下湿気被害のメカニズム
【Before】地面から上がる湿気は土台や床板を腐食させ、さらに床材が合板の場合は接着剤を溶かして剥離させます。また、浴室タイルの亀裂からは水が漏れ、さらに逃げた暖気が外部の冷気と壁内でぶつかって結露が生まれ、土台や柱を腐食させます。
【After】まず土の上に防湿シートを敷き詰め、湿気が上に上がらないようにします。風通しの悪いところは竹炭などで調湿し、土台には湿気に強い木材を採用。また壁内には断熱材を入れて、浴室の暖気と屋外の冷気をしっかりと遮断し、結露を防ぐような対策が必要です。