【構造および地盤の盲点】構造上3つの制限がある
在来工法で建てた家でも、自由にリフォームできるとは限りません。
そこで構造や地盤についても、できることとできないことを知っておく必要があります。
そして、できない場合はどうのように対処するかを専門家から提案してもらいましょう。
①既存の建物に2階を増築
平屋は、設計時に2階増築を想定していないことが多く、たとえ想定していたとしてもそれを現段階で確認することができないため、強度の保証ができない建物になってしまいます。
[対処法]
どうしても2階を載せたい場合は、2階を載せる範囲で1階の一部を解体してから、1階と2階を合わせて増築します。
②2×4(ツーバイフォー)枠組軸工法、鉄筋コンクリート造の壁の移動
床板やクロス張替などの仕上げ工事はできますが、撤去したい壁が耐力壁なのか非耐力壁なのか区別できにくいため、間取り変更はできません。
[対処法]
壁や床は壊すことができないので、壊さない範囲の工事で対処するしかありません。ただし窓の上下の壁は、耐力上、支障がないもので壊すことはできます。二間続きの壁や、天井から垂れ下がった垂れ壁も同様です。
③既存建築物での地盤改良、基礎工事
地盤をいじったり基礎工事をする場合は、既存の建物を移設するか、解体しなくてはなりません。
移設できたとしてもコストがかなりかかるため、妥当ではありません。
[対処法]
既存建物に隣接して、建物を移設する(曳屋)だけのスペースがあり、そのコストも負担できるのであれば不可能ではありません。結果としてリフォームでは、建物に対して地震で揺れても壊れない補強をして対処することになります。