集成材は、不安がいっぱい!
「集成材」は、
健康、耐久性、環境の面から見て、どれに対しても難点があります。
しかし、はく離や健康を害する報告があっても当たり前のように普及しており、事件への対応もずさんです。国が危険性を考慮して改善する法律ができるまで、相当な時間がかかることでしょう。
「健康に害がある」
レゾルシノール系接着剤に含まれるホルムアルデヒドは、「シックハウス症候群」を引き起こす原因物質のひとつ。家に長時間いる主婦や抵抗力の弱い子ども、お年寄りに発生率が高いとされ、眼やのどの痛み、めまい、吐き気、頭痛、皮膚疾患といった初期症状から進み、神経障害、化学物質過敏症などに至ります。特に、有害物質を受け入れる許容量が小さな乳幼児への影響は深刻です。
「シックハウス法」とは?
新築やリフォームに使用された建材に含まれる有害物質を吸引することで起きる「シックハウス症候群」。その被害と社会的影響が深刻となり、'03年に「シックハウス防止」を目的に建築基準法が改正され、新たに、F☆☆☆☆(フォースター)建材の規準と、その使用制限や機械による24時間計画換気の義務化が図られました。
国では、「その空気を一生吸い続けても健康への影響がない」とする安全値を定めています。WHOでも発ガン性が指摘されるホルムアルデヒドの指針値は0.08ppmとなっています。
「耐久性が心配」
繰り返しになりますが、集成材はラミナを接着剤で貼り合わせたもの。つまり、その耐久性とは「接着剤の耐久性」なのです。柱や梁という家の骨格を成す材料の要が接着剤とは、何とも心もとないものです。接着剤は湿気に弱く、また老朽化などからはく離する恐れがあります。
環境にも悪影響
廃材を焼却処分する時、接着剤からはダイオキシンなど有害な化学物質が発生します。
また、天然無垢材と違い、一度濡れるとはく離を起こしやすく、リサイクルが難しい材料です。(天然無垢材なら古民家や蔵を移築したり、梁や柱を再利用できますよね)「集成材は、木材を有効に使うから環境にやさしい」というイメージがありますが、実はこのような弊害があるのです。
ちなみに「強度」は?
特別に優れているわけではありません。一般住宅で例えれば、同じ荷重を支えるのに、1つの天然無垢材で支えるのと、半分の大きさで2段にするのとでは強度が変わります。1段の強度が半分以下になるため、2段にしても1つの材と同じ強度にはなりません。集成材では、その不足した強度を接着剤で補っているのです。
しっかり乾燥した天然無垢材は、集成材より強度があります。集成材の方が強度があると宣伝する会社もありますが、未乾燥の天然無垢材との比較ですから当てになりません。